紙・Excelによる管理から脱却!バーコードによる棚卸のメリットとは
本記事では、バーコード棚卸の導入がもたらす利点と、その具体的な運用方法について説明します。
- この記事で分かること
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- 記載されているラベル番号を目検し、紙にチェックを入れていくやり方は、ラベル番号の読み間違えや、リストへのチェックする行を間違えるなど、ヒューマンエラー(ケアレスミス)が発生する。
- Excelのリストや紙の一覧表から棚卸を行う場合、物の所在場所が同じように並んでいることはないため探すだけで時間がかかる。
- バーコードによる棚卸のメリットを最大限享受するためには、資産管理システムを導入すべきであり、自社の要件にあったシステムを選定することが重要。
目次
紙やExcelによる棚卸、バーコードの導入で何が変わる?
年に1回、もしくは2、3回、会社でやらなければならない面倒な業務、それが「棚卸」です。
使っている社内資産について、一つひとつ「あるか、ないか」を確認してシートやシステムに入力し、また同じように確認して入力…。同じ作業の繰り返しで嫌になってしまいますよね。
いまだに紙やExcelを使っている企業では、特に面倒くさいと感じているのではないでしょうか。
一方で、紙やExcelから脱却したいと思っても、「初期コストをかけたくない」、「現在の運用方法を変えたくない」、「導入に興味はあるが、知識がないので何から始めたらよいかわからないし、選定方法もわからない」といった理由から、何だかんだで紙やExcelを使い続けている企業も多いのではないでしょうか。
紙やExcelなどのアナログ管理に潜む問題

紙やExcelなどを使ったアナログ管理で棚卸を行っていると、さまざまな問題が生じます。
まず大きな問題が、時間や人件費がかかることです。アナログ管理での棚卸はとにかく時間がかかります。社内資産数が多い企業や、社内資産の多い企業や、複数拠点の企業では特に深刻な問題です。棚卸自体は別に利益を生む業務ではないのに、時間や人件費ばかりかかってしまうのは困りものですよね。
また、利用部門や利用者が最新情報になっていないことから探している物を見つけることができず、棚卸の際の負担が大きくなることもよくあります。
こうした面倒な棚卸の作業をやり続けているうちに、「早く終わらせよう」と思って雑な作業をし始める人が出てきたら特に要注意です。
このように、紙やExcelによる管理はいろいろな面でデメリットが多い方法だと言えます。
棚卸業務のミスやムダがなくなる「バーコード棚卸とは」
紙やExcelでの棚卸は、効率性や正確性に限界があります。特に、デジタルネイティブ世代が加わる現代の職場では、これらの方法が古く感じられることもあるかもしれません。
そこで導入したいのが「バーコード棚卸」です。
バーコード棚卸とは、各資産にバーコードラベルを貼って、それをバーコードリーダーで読み取る棚卸の方式です。
従来のアナログ管理では、目視確認や記帳時のミス、棚卸作業での確認漏れなどのヒューマンエラーが避けられません。どれだけ意識改革やダブルチェックなどを徹底しても、目視や手作業で管理している以上、ミスを完全になくすことははっきり言って不可能です。
一方で、バーコードラベルを活用した棚卸であれば、自動認識技術によってエラーを最小限に抑えることができます。また、定期的にバーコード棚卸を実施することで、管理体制を現場部門に示し、私物化などの問題行動を防ぐ効果も期待できます。
バーコードを活用した棚卸のメリット
では、具体的にバーコード棚卸にはどんな導入メリットがあるのでしょうか?以下で解説します。
正確性の向上
大きなメリットの1つが、「正確性が向上すること」です。
アナログな棚卸をしていると、管理番号を読み間違えたりチェックすべき行を間違えたり、入力ミスをしたりと、何かとミスが起きがちです。先ほども述べたように、人手で作業する以上、ミスをゼロにすることはできません。ロボットでもない限り、どうしても作業しているうちに疲れが出てしまいますからね。
しかし、バーコード棚卸なら資産にバーコードを貼ってそれを読み取ることで記録するため、存在しないラベルはスキャンしようがありません。つまり、入力ミスが発生しないということです。
これにより手書きやExcelでの管理で起こる入力ミスや入力漏れといったヒューマンエラーがなくなり、正確性が高まります。
効率性の向上
効率性が向上することも大きなメリットです。
バーコード棚卸なら、棚卸作業をしながら実績データの蓄積ができるため、作業時間が大幅に削減されます。
効率性がどれだけ上がるか想像してもらうために、紙の台帳を使って目視確認を行う方法で棚卸をしていると仮定してみましょう。この場合、台帳の管理番号や資産名をもとに順番に棚卸をしなければならないですよね。でも、台帳上での番号や資産名の並びと同じ順に、実際の資産が配置されていることはまずありません。台帳の記載順に資産を確認するために、部屋の端から別の端へといちいち動き回らなければならない、なんてこともあり得ます。
しかし、バーコードであれば台帳上の順番を気にせず対象エリアをくまなく回り、バーコードラベルが貼ってある資産を片っ端からスキャンするだけでOK。そうすることで、大半の対象物を一気に潰しこんで短時間で量をこなすことができます。そう考えると非常に便利ですね。
「本当にあった」裏付けになる
あまり考えたくありませんが、棚卸時には不正が起きることがあります。例えばこんなケースがあり得ます。
「棚卸の作業が多くて大変だ…。すべては確認しきれていないけど、面倒くさいから全部あったことにして報告してしまおう!」
「以前こっそり私物化したものがあったけど、今回もとりあえずあったことにして報告してしまおうかな…。まぁ、問題にならないだろう。」
どれだけ現場の監視を徹底したとしても、このような事態が絶対に起きないとも言えません。
それに、往々にして不正はバレてしまうもの。監査で指摘されたり、不正を発見した社員が内部通報したりする可能性もあります。
こうした不正を防ぐのにも、バーコード棚卸は役立ちます。なぜなら、バーコードを読み取ることでしかデータをシステムに反映できないため、台帳を書き換えることができなくなるからです。
これにより、データの改ざんや虚偽の報告ができなくなり、保有資産の透明性が保たれます。バーコード棚卸は、会社がしっかりと資産を管理していることを社員に示す行動になるので、私物化のような不正を抑止することができるのです。
バーコードを活用した棚卸の運用イメージ
すべての資産を平等に棚卸するためには、相当な時間や人的リソースが必要になります。そこで以降では、リソースの少ない企業でも始めやすい棚卸の方法をご紹介します。
バーコードによる棚卸はシステム導入とセット
まず押さえておきたいのは、「バーコードによる棚卸はシステム導入とセットで行うべき」ということです。
バーコード棚卸を始めるための準備として、まずは棚卸の対象となる資産にバーコードラベルを貼付します。あわせて、ハンディタイプのバーコードリーダー(システムによってはスマホでもOK)を準備しましょう。
次に、資産管理システムに資産情報を登録し、バーコードと紐付けます。
そしてバーコードリーダーで対象資産のバーコードをスキャンし、各資産の情報をシステムに送信します。スキャン後に対象資産を確認し、システム上のデータと照合して不一致があればその原因を確認しましょう。
そうすることで、管理者は各現場からの結果報告をとりまとめる必要がなくなるため、作業量を大幅に減らすことが可能です。また、システム上で資産状況や棚卸の進捗状況を把握できることもメリットです。
「使われていないパソコン」を重点的に管理する

「そうは言っても、やっぱり全部の資産を棚卸するのはハードルが高いなあ…」
このように感じている担当者の方も多いかもしれません。その場合には、よりリスクの高い資産にフォーカスして重点的に管理することがおすすめです。
例えば、パソコンであれば日ごろ使っていないパソコンの方がリスクは高くなりがちです。なぜなら、使われていないパソコンは最新のOSやソフトウェアのセキュリティアップデートが適用されていなかったり、管理が緩んで誰かに不正利用されたりする可能性が高まるからです。
そうした使われていないパソコンを棚卸対象とすることで、セキュリティの穴を効率的に潰すことができ、作業負荷を大幅に減らしつつ、セキュリティを向上させることが可能です。
なお、使われていないパソコンを特定するためには、まずは台帳全体のパソコンの中で現在稼働しているものを抜き出しましょう。そうすれば、使用されていないパソコンが自ずと明確になります。これにより、未使用パソコンを効率的に特定し、不要な資産の整理やセキュリティ対策の強化が実現できます。
まとめ:バーコードを活用して棚卸を効率化しよう
まとめると、バーコード棚卸を導入することで、従来の紙やExcelによる棚卸のデメリットを解消し、正確性や効率性を向上でき、さらに棚卸時の不正も防ぐことができます。
そして、バーコードによる棚卸の効果を最大化したいのであれば、あわせてシステムを導入することがおすすめです。資産管理システムにはさまざまな種類があるため、自社にあったものを選定しましょう。
また、棚卸では「使っていないパソコン」にフォーカスして管理をすることで、作業負荷を低減しつつ、セキュリティの穴をなくすことができます。
バーコードを活用して面倒な棚卸を効率化しましょう!