辞めたら放置になってない?見落としがちな社外人員のID管理
ここでは社外人員のID管理を適切に行うためのポイントをお話していきます。
- この記事でわかること
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- 社外人員のIDにおける管理漏れのリスクと原因
- 情シスが社外人員のIDを取りまとめる際のポイント
- システム利用申請の情報価値
| 📝 用語解説|社外人員 本記事内の「社外人員」は、派遣社員や業務委託先のスタッフなど、自社と直接の雇用関係にない人員を指します。 |
実際に起きた、社外人員のID漏えいによる被害事例
2025年10月、大手オフィス用品の会社がランサムウェアの攻撃による被害を受け、その経緯や対応内容をまとめたレポートを公開しました。そのレポートによると、原因は社外人員のIDが漏えいして情報を取得され、そのIDからアクセスできるシステムに対して被害が及んだとのことでした。
ランサムウェア攻撃の影響調査結果および安全性強化に向けた取り組みのご報告(PDF)
この事例からもわかるように、社外人員のIDは非常に重要です。しかし、自社の従業員とは異なり、IDの利用状況を把握しづらく、契約終了後の管理には特に注意が必要です。
近年はクラウド化が進み、オフィスにいなくてもさまざまなシステムにアクセスできる時代になりました。ですが当然のことながら、派遣や業務委託の期間が終了した人が会社のクラウドサービスをいつまでも参照できるようではいけません。IDが悪用されてしまった場合、退職後も参照され、データの改ざん、情報漏えい、闇サイトへのID転売などにつながる懸念があります。
こうした問題を回避するためにも、ID管理は疎かにしてはいけないことなのです。
社外人員のIDはどう管理されているの?
派遣社員や業務委託などの社外人員は、会社が直接雇用する社員とは異なり、人事部による入社、退社の管理対象ではないケースが少なくありません。そのため、社外人員のIDは統括的な管理対象になっていない、という状況も発生しています。これだと、セキュリティを考えると不安💦

一方で、会社から直接雇用される社員に対しては、入社や退社の情報を押さえる専門の人事部が対応するため、その情報をもとに情シスがIDやアカウントの発行・削除を行うなど運用がスムーズです。
情シスが取りまとめてID管理を行うべき
社外人員のID管理ができていないと、辞めた後もクラウドサービスなどにいつまでもアクセスして使われてしまう、などの心配が出てきます。これはセキュリティリスクにつながる見過ごせない課題です。セキュリティ問題は情シスが管轄の事案ですので、IDも情シスが管理するのが適しています。
派遣社員や取引先企業の社員が常駐して働く場合は、各部門から情シスへメールやグループウェアなどの利用申請が行われます。その延長線上で、社外人員のIDを統括的に取りまとめができる可能性が一番あるのは、やっぱり情シスなのです。
情シスがID管理をする上での重要なポイント
社外人員が入社した際、現場ではシステムを使うための利用申請が確実に行われます。このときに、社外人員の契約期間を必須で記入してもらいます。(契約書の添付もできれば尚よいです!)

よく「利用申請」と「停止申請」を作る企業がありますが、停止申請はおすすめできません。なぜならば、停止申請を出すメリットが現場部門にはないので、申請しない人がでてきてしまうからです。
だからこそ利用申請時に期限を設けて、期間満了になったら問答無用でIDを停止すること!契約を延長して利用を継続したければ、新たな申請をしてもらうことで、契約の状況を押さえることができるようになります。
この流れが確立されると、「誰がどこの部門に雇われ、いつまでの契約なのか」という情報がIDに紐づけられ、情シスが正確に把握できるようになります。社外人員の契約期間がわかっていれば、契約終了後のシステムへの不正アクセスを抑制できます。
「利用開始の申請のタイミングで終了時を把握しておくこと」。社外人員のID管理のポイントはこの一点に尽きます!
システム利用申請時の情報、さらに有効活用ができます
ワークフローを利用してシステム利用申請をする方法は、多くの会社で取り入れられています。でも、この申請時の情報を、ID管理のデータベースにして使っている企業は少ないのが現状。
それだと実にもったいない😢!システム利用申請として現場からリクエストが来た情報は、ぜひデータベース化してほしいです。ここがデータベース化できると、ID認証システムと連携する元データとなったり、SAMLやSaaS管理システムに情報連携することも可能となります。
社外人員のID管理に関しては、冒頭のニュースが出る少し前のタイミングで、「Assetment Neo for 情シス」に『社外人員のIDを紐づけて管理ができる』機能を追加していました。そこで、当社なりに考えた「こんな管理方法はどうですか?」というご提案でした。
この記事は、2026年5月に開催したWEBセミナーの内容を抜粋しています。ぜひセミナーの動画も参考にしてみてください。
WEBセミナーの資料
派遣・委託のSaaSアカウント、なぜ正社員より管理漏れが起きやすいのか? ~外部従業員IDとライセンスを紐づけて管理する方法~
この記事の監修者
古畑 剛
株式会社アセットメント 代表取締役
大手企業のオーダーメードシステム開発にPMとして20年以上従事。受託開発のエキスパートとして経験を重ねる中で、システム運用の奥深さと難しさを痛感する。
2013年に社内資産管理に特化した株式会社アセットメントを設立し、同年に運用を重視したシステム、「Assetment Neo」をリリース。
現在は数百社に及ぶ導入・運用支援で得たノウハウを発信中。